今でこそ顔を覚えるのは得意な分野になりました。
それなりの努力とコツで気づけば変わっていました。
しかし20代前半までは顔も名前も覚えられない人でした。
誰かに挨拶されても思い出せないけど、知っているフリをして挨拶して話を合わせること多数。何度も会っている人でも「誰ですか??」と思いながら話し続けることもよくありました。
視力が悪かったので、それでなんとかごまかしたり。すれ違っても気づくことがないので、自分から挨拶することまずありません。
顔と名前が覚えられなくて大変だった過去
学生の頃は全員が制服だったから本当に難しかった。クラス替えして何度も同じクラスになるのに「あれ、この人って一緒だったっけ?」とドキドキしながら会話する始末。
よくテレビで事件の目撃者で警察に話を聞かれているの見たりするけど、「犯人はどんな顔でしたか?」なんて聞かれても「男性、だと思います・・・」くらいしか言える自信がない。ドラマでよく警察の人が写真を見せて「この人見かけませんでしたか?」とかあるけど「知りません」と答える自信ならある。
長く付き合っていた彼氏でも待ち合わせの場所で見つけられないとか・・・
働いている会社でも数年働いていも同じフロアの数人しか覚えられないとか・・・
子供の友達とママが一致しない、ママ友から話しかけられるとドキドキする・・・
数え上げるとまぁまぁきりが無い。
人と関わるって生きている限りずっと続くわけだから、どうにかしたいと思う反面、面倒だなーという想いも強く、気持ちは消耗するばかりでした。
変わりたい!と奮起したきっかけ
それは接客業で働き始めてからです。
覚えている人って一度対応した人の顔もその時のことも、しっかり覚えているのですよね。コミュニケーションも積極的にとっているし、しっかりお客様のことを観察しています。すごいなーと思うのと同時に私も覚えられるようになりたいなーと思いました。
やらなければ、というよりは、覚えられるようになってみたい!という好奇心からです。
なぜそうなってみたいかというのは、その人がとても楽しそうに働いていたから。お客様も楽しそう。嫌々働くことはいくらでもできるけど、せっかく働くのであれば楽しく働いてみたい。それからはいろいろ観察してみたり、少しづつコツを聞いて実践してみたり。
その実践は地道に続けてきて、気づけば接客業は20年以上続けられています。
今では覚えすぎて困ることもあるくらいです。顔を見て「この人どこで会った人だっけ?」とモヤモヤしてしまったりすることも(笑)
私が顔を覚えられなかった原因
他人に興味がなかった
別に覚える必要もないからと覚えようとしていなかったと思います。人との関わりが嫌いだったのです。もちろんいいこともあるけど嫌な思いをすることもある。人と関わりを持たなければ自分が嫌な思いをすることも少なくできる。
怖かったのですね、自分が傷つくのが。
この考え方だから、他人は敵が多いと思っていました。でも自分が怖いと思うのですからオドオドしたり挙動不審になったり。相手も怪訝に思うのは普通のことでした。
相手の顔をまともに見ていない
人と会話したり会った時に目を見て話したり、顔をよく見ることが恥ずかしかったです。おかげで全然顔を見ていないことがほとんどでした。初対面で覚える時に恥ずかしがって見ないと、記憶に残すなんて難しいことなのですよね。
なぜ見れなかったかというと、ジロジロと人の顔を見るのは失礼だろうと、顔を見ないように話すクセがありました。失礼だろうという考え方は全て自分の思い込みだったのですけどね。
顔を覚えられないことを克服するためにとった方法とは?
名前をなんども会話中に呼ぶ
初めましてで名前を聞く機会があれば、会話の最中に相手の名前を何度も口に出して呼ぶようにしましょう。五感を動かすことで覚える作業になりますが、頭で考えて覚えようとするよりも身につきやすいはずです。
繰り返し言葉に出すことで、脳が記憶として覚えやすくなる効果が高まります。
自分の名前を呼ばれて嫌な人はいません。むしろ喜ぶ人の方がほとんどだと思います。こちら側が親しみを持って話しかけることで、相手も親しみを持って接してくれるようになります。自分も話していることが楽しいと思えれば一番良い状況です。
良い印象が自分の頭に残れば、思い出せる確率はさらに高まってきます。
特徴を紙やスマホメモに書き出す
いたることを書き出していました。本人目の前にしては接客中は書き出せないので、名刺をもらうことがあればその名刺に。なければメモ書きに書き出しです。
・顔の特徴(ほくろ、どの芸能人に似ている、メガネ、顔のパーツや形など)かければ似顔絵も。
・会話した内容や個人情報(趣味や家族のこと、仕事のことなど)
・名前は自分の知人に結びつける(顔のまるい佐藤(健)さん)
・次回はこういったことを話すといいかもと感じたこと
職場でスマホに記録は難しいでしょうから紙などに。プライベートであればその場でスマホにメモでもいいですね。
写メを撮って記録しておく
特に仲良くないのに写真なんてとっても・・・と思うかもしれませんが、後々見返すことができる写メは結構役立ちます。メモと一緒に取っておくとかなり使えますよ。
最近は以前よりも気軽に写真が撮れるようになってますから、思いきって撮っておきましょう^ ^
上記2つはテッパンですが、最近はスマホやネットの普及によりこの方法を増やしています。
それでもどうしても覚えられない時の対処法
「実は顔を覚えるのが苦手なんで、ご迷惑かけるかもしれません」とさきに言ってしまうのもひとつの手です。カミングアウトすると、実は私も同じなんです!って人も多いですから。
事務職の社内だったら、誰がどこに座ってるかよくわかんない時は、少し遠くから「〇〇さんいらっしゃいますか?」って声かけたりでもなんとかなります。
相貌失認(失顔症)との区別の仕方
ブラッド・ピットのカミングアウトで知名度がでたこの病名。ご存知でしたか?
人の顔が覚えられない、個人の識別ができない症状だそうです。
ただ私はすぐに病気に結びつけなくてもいいのでは?と思っています。
顔が覚えられない、というのは結構ある悩みだと思います。深刻に悩んでいる場合、この情報を見ると自分もそうかもしれないと考えるかもしれません。
でも実はこの症状って覚えられないレベルとしては結構レベルが違います。
男か女かもわからないくらい人もいるようです。
ドラマを見ていたら、「宮崎あおいと思っていたのが二階堂ふみだった」というレベルではなく、宮崎あおいと篠原涼子と深田恭子の違いが全くわからないというレベルらしいのです。
私はもしかしたらこの病気なのかもしれない、と疑う前にできることを試してみましょう。病気を疑うのはその後からでも構いません。
まとめ
酪農家の人は牛の1頭1頭の違いをわかっています。でも私達からすると同じ牛に見えてしまいませんか?これといった違い区別の仕方は、わからないのはしょうがないことです。でも彼らは覚えることが仕事上必須ですから覚えるわけですよね。
人付き合いにそこまでの義務感は必要ないと思いますが、悩んでいて覚えるようになりたいと思うのであれば、少しの努力から始められてみてください。
昨日よりは、あれ?なんとなく知っているかも?程度に覚えやすくなっているかもしれませんよ。